教育

計画的偶発性理論とセレンディピティを超絶簡単に解説!

「計画的偶発性理論」と「セレンディピティ」という2つの面白い考え方があります

「計画的偶発性理論」と「セレンディピティ」とは一体、どういう意味なのでしょうか。

できるだけ簡単にまとめています。

参考になる本を紹介しています。さらに、共通点や違いについても考察しています。

(更新:2018年11月10日)

 

計画的偶発性理論の意味

まずは、Wikipediaを参考にみてみました。

スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授らが提案したキャリア論に関する考え方。個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される。その偶然を計画的に設計し、自分のキャリアを良いものにしていこうという考え方。

(引用:Wikipedia)

重要なのは次の文ですかね。

『個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される』

『その偶然を計画的に設計し、自分のキャリアを良いものにしていこうという考え方』

以下でもっと簡単にしてみます。

 

計画的偶発性理論を簡単な言葉で表してみる

簡単な表現に変えてみました。

 

  1. 偶然を計画的に引き起こすことができるという考え方
  2. キャリアを綿密に設計するのではなくて、日々良い偶然を呼び込むことで、理想のキャリアを作っていくことができるという理論

 

という感じになります。

では、どのようにして計画的に偶然を呼び込むのことができると言われているのでしょうか。

 

計画的偶発性理論で重要な5つのポイント

偶然を計画的に引き起こすためには5つの要因が重要になります。

クランボルツ教授は偶然を計画的に設計するための重要なポイントとして下記を挙げています。

 

  • 「好奇心」―― たえず新しい学習の機会を模索し続けること
  • 「持続性」―― 失敗に屈せず、努力し続けること
  • 「楽観性」―― 新しい機会は必ず実現する、可能になるとポジティブに考えること
  • 「柔軟性」―― こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること
  • 「冒険心」―― 結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと

 

上記を意識して行動していれば、計画的に偶然を呼び込むことができると言われています。

順番にみていきましょう。

「好奇心」

「たえず新しい学習の機会を模索し続けること」

新しいことに関心を持って、行動し続けることで良い偶然が呼び込まれます。

 

「持続性」

「失敗に屈せず、努力し続けること」

新しく見つけた関心の対象も、すぐにやめてしまっては意味がないですよね。

 

「楽観性」

「新しい機会は必ず実現する、可能になるとポジティブに考えること」

ネガティブよりもポジティブに捉える方が良い偶然を呼び込むことができます。

 

「柔軟性」

「こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること」

頭でっかちにならず、他の人の例を参考にすることも重要です。

 

「冒険心」

「結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと」

リスクを取って行動することで、良い偶然が呼び込まれる可能性が高くなります。

 

計画的偶発性理論の本

クランボルツ教授が書いた「計画的偶発性理論」の本がこちらです。

「みなさんには、今後一切キャリアに関する意思決定をしないでほしいのです」と書かれており、衝撃的です。

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一度は読むべき一冊ですね。

 

クランボルツ教授が書いた新しい本も出ています。

 

自分用の計画的偶発性理論もある

自分用の計画的偶発性理論があります。

自分だけの計画的偶発性理論を考える方法

基本的には、自分自身が過去に何を計画していたかを思い出して、未来に活かすという考え方です。

手順は2ステップだけです。

 

  • 今まで自分自身に起こったラッキーなできごとを思い返してください。
  • 次に、そのできごとの前に、自分自身がどのような行動を行ったかを振り返ってください。

 

これだけです。

そして、3ステップ目でこれを行動に起こすと、過去と同じように偶然がやってきます。

「良い結果の前の行動を繰り返すことで、意図しない偶然を発生させる」というものです。

 

簡単に言い表してみる

「過去にあの行動をとって良いことあったんだから、同じ行動をとればまたいいことあるんじゃね?」「前にした行動を繰り返して意図的に良いことを起こさせよう!!」

 

というような感じです。

 

計画的偶発性理論を活用した具体的な例

上記のワークを通じて計画的偶発性理論に基づいたぼく用の3つの行動を見つけました。

僕は普段からこの3つを意識して行動するようにしています。

例として、参考になれば幸いです。

① したいことは言い続ける

僕は自分のしたいことは口に出して言い続けるようにしています。

知り合った人に僕の好きな教育の話をすると、これに関連する話題を提供してくます。そして人も繋いでくれました。

あいつは教育に関心があるやつなんだとう認識が僕にとっての偶発性、すなわちチャンスに繋がったのです。

この理論を実践していて、教育の理想を語り続けていると、知り合った人が僕と共通点を持った人を紹介してくれることもありました。

意図的に想いを口に出すことで偶発を計画しているというような感じです。

 

② 新しいことに挑戦する

僕は留学に行って人生が変わりました。

留学という新しいことに挑戦してみた結果、人生を変えてしまうくらいの良い偶然に出会いました。

新しいことに挑戦したから偶発的に留学でチャンスを得て、

そしたらこれからも新しいことに挑戦し続ければ、今後もチャンスを得られるんじゃないかと思って行動しています。

 

③ 困っていることは言う

お腹空いた時にお腹空いたって言ったら、ご飯が余っていた人がご飯をくれました。ラッキーです。

自分の課題を素直に人生の先輩に話した時は、親身に聞いてくれて解決のアイデアをくれて、課題の解決につながりました。

まさか解決するとは思っていなかったけれど、すぐに解決しました。

たまたま出会った人に話したら解決したなんてラッキーだな、話してよかったなんて思いました。

しかもこれが次も同じことが起こったりするんです。起こらないかもしれないですけど。

意識的に続ければ、計画的にラッキーに繋げることができます。

 

Twitterからみる「計画的偶発性理論」

計画的偶発性理論に関わるツイートがたくさんあります。

参考になると思うもの引用しておきます。

他にもたくさんあるので興味があれば、検索してみてください。

僕はこの「計画的偶発性理論」が好きです。十分な結果も得ているのでわりと信じて行動しています。

 

次はセレンディピティについて解説していきます。

 

セレンディピティの意味

こちらも、まずはWikipediaの定義からみていきたいと思います。

素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。

また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。

平たく言うと、ふとした偶然をきっかけに、幸運をつかみ取ることである。

(引用:Wikipedia)

こちらは、比較的わかりやすいですね。

他の定義も紹介しておきます。

求めずして思わぬ発見をする能力。思いがけないものの発見。運よく発見したもの。偶然の発見。

(引用:コトバンク)

 

簡単に表しておくとこんな感じですかね。

 

  • 予期せぬ幸運を見つけること
  • 予期せぬ幸運に気づく能力

 

セレンディピティを引き起こす方法

セレンディピティに必要なものは3つあるそうです。

 

  • Action(行動)
  • Awareness(気付き)
  • Acceptance(受容)

 

の3つです。

まず、『行動』を通じて、偶然が起きる可能性のある場を作り出します。そして、行動した結果の反応に対して『気付き』を得ます。最後に、これを『受容』します。

脳科学者の茂木健一郎先生は、以下のように発言されています。

「セレンディピティに気づくためには3つの A が大切です。Action(行動)、Awareness(気付き)、Acceptance(受容)。新しい価値観を受け入れられるかどうかが重要で、すでに知識や経験やスキルがないと、出会ってもそれがセレンディピティだとわからない。ボーっと生きている人ではセレンディピティを生かせないのです

(引用:Evernote Japan

 

行動したところで、気づかないと意味がないし、受け入れられないと、それが重要なことだと気づかないということですね。

 

セレンディピティの本

セレンディピティに関連する本を紹介します。

セレンディピティを多くの事例に基づいて分かりやすく解説しているのが、こちらの本です。言わば、セレンディピティの実例集ですね

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脳科学者茂木健一郎さんも推薦している一冊です。

 

続いて、思考を養い人生を変える本の読み方について書かれた本がこちらです。セレンディピティの実践編ですね。

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セレンディピティに関する革新的研究

日本において、セレンディピティに関するめちゃくちゃ革新的な研究が進められています。

嘘のような研究なのですが、「セレンディピティの計画的創出」というテーマで内閣府の主導で行われており、「セレンディピティを計画的に創出する革新的細胞検索エンジン」の開発がなされています。

詳しくは以下のYoutubeをご覧ください。

 

 

計画的偶発性理論とセレンディピティの共通点と違い

ここまで、『計画的偶発性理論』と『セレンディピティ』の両方をみてきましたが、共通点や違うところはあるのでしょうか。

ここではぼく個人の意見を書いておきます。

計画的偶発性理論とセレンディピティの共通点

「ラッキーは自分の力で手に入れられるものだよ!」と言っているのはどちらも変わりないんじゃないですかね。

幸運なことが多い人は、普段から特に意識しなくてもとも、行動したり、気づきを得たりしているわけです。

 

計画的偶発性理論とセレンディピティの違い

まず違うのは「理論」と「現象」の差ですかね。

「計画的偶発性理論」は偶然を設計する理論のことであり、

「セレンディピティ」は予期せぬ幸運という現象もしくは、予期せぬ幸運を見つける行動のことを指しています。

計画的偶発性理論では、計画的に偶発性のあるイベントを起こすことに焦点が当てられているのに対して、

「セレンディピティ」は起きた幸運に気づき、受け入れること(つまり、発見)に焦点が当てられているような気がします。

イベントを起こすための理論」と「そのイベントから価値を得るための能力」ということです。

 

ということは、

「計画的偶発性理論に基づいてイベントの偶発を計画し、予期せぬ幸運が起きたところで、セレンディピティ(予期せぬ幸運の発見)を人生に活かす」

という流れになるのではないでしょうか。

 

以上です。参考になれば幸いです。

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はたけん
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